今宵、生きた証を

帰っておいでよ

OK!/松本梨香

ウォークマンのCompilationフォルダに友人進めのゲームサントラをいくつか入れたのでランダム再生していたところ久し振りにこいつが流れてあまりにも刺さってしまい泣きながら出勤した勢いで書いてしまう。

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半分以上思い出補正が入っているのはわかっている。わかっているが燃える要素が多すぎるだろこの曲は。

 

3点に絞る

1.声が全部いい(松本梨香、コーラス)

2.ロックサウンドとして完成されている(編曲と演奏者)

3.作詞

 

 

1.声が全部いい

松本梨香の熱さは言うまでもないだろうが、元々の少年の声質に加えて歌唱力と声量も備えられている。声優の中でもトップクラスの能力を持つこの方をドストライクの世代で起用された事の重大さを10年後27歳にして気付かされた。サクラ大戦をリアルタイムで味わえなかった代わりというには失礼だが、自分には間違いなくポケモンの血が流れている事に誇りを持って生きていこうと思う。

少し具体的に書くと、松本梨香の歌声の熱さを象徴するのは所々に織り込まれる"がなり"(エッジ)であると思う。

 

以下抜粋(青字箇所ががなり)

1番Bメロ:

新しい世界への扉のカギ

知らないうちにゲットしていたよ

 

1番サビ:

代わりばんこに顔だして

みんなを強くしてくれてるよ

 

そもそも開幕の

オッケーーーイ!

でも発動しているけれどもこれらのがなりはロックやメタルの歌唱や発声においてかなり重要視されている要素である。力強さを感じるだろう?

 

メインボーカルもさる事ながら、サビ前に入るコーラスの格好良さにも言及したい。

残念ながらコーラスを担当している方を調べることは今すぐには叶わないが、その内シングルを手に入れて確かめる所存である。

「ヘイ!」と「ハイ!」しか無いが(厳密に言えばサビの裏でゴールデンサン言ったりアーアー言ったり英語言ったりしているが)改めて聞くとメインでボーカルを担当できる力を持っている声だと一撃で気づくことができる。QUEENで言うところのロジャーテイラーである。

声質を表すなら、ラッパーのmotsuが3人合体したとでも言えばいいだろうか。

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Bメロからの盛り上がりと相まってサビ前の「ヘイ!」はアニソン屈指の盛り上がりゾーンであると計り知る。

 

 

2.ロックサウンドとして完成されている

本記事で一番伝えたい要素であり曲の要だと思っているところ。私自身がドラムサウンドばかり優先して耳に入ってきてしまうため大分偏りが出ることについてはご容赦願いたい。

ドラムカッコよすぎだろ

特にサビ前のフィルインに心を奪われた。

1番サビ前はシンプルに他のパートとユニゾンして「ジャッジャッジャッダンダン」と締めている。勿論ここでも十分にカッコいい。全体を通して疾走感がある裏バス4ビートを刻んでおり決めのグルーヴ感も溢れ出ていて好きだ。

が、しかし2番、3番となるにつれて隠しきれないドラマーの能力が滲み出てしまう。

2番のサビ前フィルインは今までとは打って違って、(おそらく)24分の6×6×3+2のタムとバスドラをぶち込んでいて、迫力に思わず仰け反ってしまう。クソかっこいいです。これが来た後に先述した「ヘイ!」が来るのだからテンションは下がる事を知らない状態にさせられてしまいまるで「げきりん」や「あばれる」のような状態になる事請け合いである。

そもそも曲の最後も24分フィルで締めるってカッコよすぎるんだ!?!?なあ大神!?

フィルインの他、曲が進むにつれてツーバスの存在が浮き彫りになっており、重圧になりつづけるドラムサウンドカタルシスはここ最近聞いていたスタンダードなロックナンバーの中ではダントツである。

ドラムばかり書いてしまったが、記事を書くにまで至ったこの曲は、ベースもギターもクソ強いので続けて書いていく。

そもそも順序的にはこちらから書くべきであったのだが、

イッチバン最初からベースラインがゴリゴリすぎる

メロディ担当の楽器について自分の知見が無いので理想通りの伝え方をすることは出来ないが、このゴリゴリベースラインは曲中バックギターとユニゾンしたりしながらずっと聞くことが出来る。

 

リードギターの早弾きがエグい

※何故かここより下の記事が消えてしまったので再度書いてやる。

 

もう間奏のギターソロがすごいとかの話ではなく、随所に横関敦級の早弾きやPHがねじ込まれている。勿論間奏のギターソロもかっこいいのだが。

ここまで気持ちよく全パート主張全開でまとまっている曲を久し振りに聞いた気がする。

 

出来上がった曲のクオリティに編曲が重要であることはサクラ大戦を追う過程で身に染みたことだが、なんとこの曲、作曲編曲同一人物田中宏和さんである。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/田中宏和

 

任天堂の音楽担当の超重鎮である。有名どころではアーケードのドンキーコング(1981)、MOTHERなどその他数多ある任天堂作品の作曲を担当している。

 

ポケモン界隈ではたなかひろかずというひらがな名義で活動しているようだ。新たな知見を得た。

 

ゲームは増田順一、アニメは田中宏和と言った形で初期ポケモンの音楽を支えてきたお二方だが、豪華過ぎるの一言につきる。

 

それにしても音楽界の田中は化け物しかいないのか?

 

 

3.作詞

担当はご存知田中宏和さんとアニポケタッグでよく見る戸田昭吾(とだあきひと)さん。

NHKみんなのうたなどの作詞も担当しているそうだ。

客観的に述べるならば

ポケモンの技名を入れるなどの縛りがありながらも違和感のない歌詞としてまとまっている

 

2番Bメロ:

諦めかけたりしたことも

なかった訳じゃないけれど

旅立ちのあの朝の燃えてる俺が

これでいいのかと問いかけてくるよ

 

まだいけるだろ、あの時の情熱は嘘じゃないぞと背中を押してくれるような歌詞に毎回涙が出そうになる。

 

ポケモンの曲はゲームアニメ共に良曲揃いなので、思い立ったらまた書いていきたい。

 

金銀世代のみんな、OK!今一度聞き返してみてほしい。やはりかっこいいから。